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シリーズ「SDGsの基礎を学ぼう」〜そもそもSDGsとは〜【中編】

前編はコチラ

こんにちは。トランスコスモス株式会社 DEC統括 兼 トランスコスモスSDGs委員会 編集員のナリタカです。

本日は前回のそもそもSDGsとは、の中編になります。

前回の記事で、世界の経済レベルが上がり、また、インターネットが世界を繋げたことによって私たち人類が共同して課題を解決する準備が整った、とお話ししました。

SDGsはその課題解決に向けた取り組みですが、特に罰則が設けられている訳ではありません。いわば努力目標ですが、そんな目標に対しなぜ私たち企業は取り組んでいくのでしょうか。

本日はその点を掘り下げていき、そこにある世の中の大きな変化を
見ていきたいと思います。

その前にまず、企業とは何かを一言で言うと

「お金や人を集めて、モノやサービスを作り、それを必要な人たちへ届ける存在」

です。企業がなければモノやサービスが、それを必要とする人たちに届きません。と同時に、人が生きていく糧を得るために所属する存在でもあります。企業がなければモノやサービスが、それを必要とする人たちに届きません。と同時に、人が生きていく糧を得るために所属する存在でもあります。

これから先はどうなるかわかりませんが、2021年現在と、これからしばらくは企業は人にとって、社会にとってなくてはならない存在であり続けそうです。

そんな企業には、「ステークホルダー」と呼ばれる存在があります。
日本語で言うと「利害関係のある人たち」です。
具体的には、株主、従業員、消費者、地域社会などがステークホルダーにあたります。

遠回りしましたが、企業がSDGsへ動いていくようになったことには
このステークホルダーの変化が大きく影響しています。

今からその変化を紹介いたします。

まず、株主の変化です。

このオープン社内報にも度々登場しますが「ESG投資」という言葉があります。

これは、SDGsが生まれる何年も前に、当時の国連の事務総長(トップ)によって提唱されたもので「投資家の皆さん。これからは環境に配慮し、社会に貢献し、しっかりとした社内統治ができている企業に対して積極的に投資をしていきましょう」という考え方のことです。

この提唱によってESG投資の機運が高まり、現在では全世界の投資残高の3割強をESG投資が占めているといわれています。

企業の大半は株式会社で、活動の前提としてお金を集めますがお金を出すのは株主、つまり投資家です。

企業にお金を出す投資家が、企業に対してESGへの配慮を求めています。
つまり、社会的利益に配慮しない企業にはお金が集まりづらくなっています。

続いて、消費者の変化を紹介します。

「エシカル消費」という言葉を聞いたことのある方もいらっしゃるかも知れません。これは、消費者として人や社会、環境、地域、生物の多様性などに配慮した製品やサービスを選んでいきましょうね、という考え方と、実際のそうした消費行動のことを言います。

このエシカル消費も徐々に広がっていて、エシカル商品・サービスの購入意向がある消費者の割合は6割にのぼるという調査結果があります。社会的利益に配慮しない製品やサービスは売れなくなってきています。

次に、従業員の変化です。

2015年、米インディアナ州で同性愛者に対する差別の容認に繋がるような法律が成立しました。この法律は米全土で大批判を浴び、すぐさま法改正に至りました。

この時はクリントン前国務長官など政界の有力者や、アップルのティムクックCEOなど有名企業の経営者からも批判の声が上がりました。

その中の一人であるセールスフォースドットコムのマークベニオフCEOはその時のエピソードとして「従業員からの強い要請があり批判の立場を表明するに至った」と告白しています。

日本ではあまり想像できませんが、特に米の先進テック企業ではこういった
「従業員が会社に社会問題への対応を求める」ということが当たり前に行われるようになっています。

また、日本でも、所属企業に対し社会貢献性であったり、それこそSDGsへの取り組みを求める従業員の割合が多い、という調査結果がニュースに上がるようになってきました。

社会的利益に配慮しない企業には人が集まりづらくなってきているといえると思います。

今までご紹介した各ステークホルダーの変化が、企業を、そして企業とステークホルダーの関係性を変えようとしています。

企業はどのように変わっていかなければいけないのか、次回はいよいよ
企業がSDGsに取り組む理由を解明します。

後編はコチラ

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