SDGsオープンラボ「いま企業に求められる環境経営」 第1回~気候変動のマグネチュードと日本の対応~元環境事務次官 森本英香氏による講演
こんにちは。トランスコスモスSDGs委員会オープン社内報 新人記者のあーみーです。
2023年2月1日付で、トランスコスモスの環境経営アドバイザーに就任された元環境事務次官である森本英香氏がSDGsオープンラボ特別編として全4講のオンライン勉強会に登壇されました。
■環境経営の全体的な取り組み
SDGsオープンラボ特別編の第1講は3月22日、「気候変動のマグネチュードと日本の対応」と題して環境経営の入門編として世界全体の動きをお話しいただきました。
かつては経営において考慮されることがなかった「環境」が、なぜ今こんなにも重視されているのか。パリ協定をきっかけに世界的にカーボンニュートラルの取り組みがはじまることとなった地球温暖化による風水害の激甚化や農産物の品質低下、世界経済への影響を導入に講義は始まりました。
■世界各国の取り組み
世界各国の取り組みとしてEUと中国の取り組みをご紹介いただきました。
EUではカーボンニュートラルに向けて欧州気候法や国境炭素税等の法整備や税整備が先進的に進めており、エネルギーについても供給が安定している再生可能エネルギーと水素に切り替えているところです。
また、カーボンプライシング(排出量取引・炭素税)やEUタクソノミーによる基準も設定しています。
今後は「脱炭素とDXを組み合わせた取り組み」と「循環経済の推進」によりカーボンニュートラルに向けた取り組みを加速させていきます。
中国は化石燃料への依存度が高く、石油の輸入量も右肩上がりとなっている状況を打破するために猛烈な勢いで風力発電の設置を進めています。また電気自動車やソーラーパネルの輸出も力を入れているなど、取り組みを強化しています。
~日本の状況と取り組み~
日本の脱炭素への取り組みは2周遅れだと言われています。2020年10月に菅総理が2050年カーボンニュートラルの実現を目指すことを宣言したことで社会が動きはじめました。今、徐々に脱炭素化の「戦略」が固まりつつあるという状況です。
14の重点分野をターゲットにした技術のイノベーションに着目した取り組みである「クリーン」と地域(フィールド)に着目した取り組みである「地域脱炭素ロードマップ」の2本の柱で取り組みが進んでいます。
政府は今後10年間で20兆円規模の政府支援と150兆円超の官民投資を目指しています。それらを実現するための構想として「成長志向型カーボンプライシング構想」の具体化を進めています。
トランスコスモスは、2050年のCO2排出量「実質ゼロ」を目標として掲げています。
世界のカーボンニュートラル実現に向けて、GX(グリーントランスフォーメーション)を推進していきましょう!