第18回SDGsオープンラボ:最新版日本政府のSDGs方針を確認しよう
こんにちは、トランスコスモス株式会社 公共政策本部の齋藤です。
今回は、2021年7月8日(木)にオンライン形式で開催された、SDGsオープンラボの2021年度第18回目について報告します。(44名の社員が参加)
テーマは「最新版日本政府のSDGs方針を確認しよう」です。
現在、「SDGs」への理解が大変広がっており、様々な社会課題が「SDGs」で可視化されることによって、課題の位置づけや意義がより明確になってきました。
正に「持続可能な成長」の実現に向け、世界トレンドが整ってきた状況と言えますね。
22年度の国の成長戦略・骨太方針(TCIでいうところの「年計」のイメージ)も定まり、次年度予算編成が進んでいくタイミングですが、その中心に「持続可能な社会の実現」が掲げられています。
<経済財政運営と改革の基本方針2021 - 内閣府>
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2021/decision0618.html
さて、今日の話題ですが、「SDGs VNR(Voluntary National Review=自発的国家レビュー)」についてです。
<Voluntary National Reviews .:. Sustainable Development Knowledge Platform>
https://sustainabledevelopment.un.org/vnrs/
日本のSDGsの取組みが具体的にどの程度進んでいるのか、また進捗が遅いものは何かなど課題についてもオープンにし、「国・地域、組織・団体、市民社会、そして個人との協力」によって解決を図っていく」という国際社会への強いメッセージです。
菅総理(SDGs推進本部長)の巻頭メッセージの一部ですが、「新型コロナウイルスの感染拡大により、人間の安全保障が脅かされて」いる中で、今こそ2030年までの国際社会共通の目標であるSDGsの理念を踏まえた取組みが大切で、「多国間主義アプローチを重視する日本は、自らが率先して、こうした国際社会の努力をリードしていく」と強い決意が示されています。
例えば、再エネ比率は18%(19年)に拡大、導入量は再エネ全体で世界第6位、太陽光発電は世界第3位(18年)となり、再エネの導入も着実に進展しています。
学習指導要領の改訂が行われ、持続可能な開発のための教育(ESD)の理念が盛り込まれたことも着目すべきです。
一方、女性活躍は一定の前進はあるものの、日本のジェンダー・ギャップ指数の総合順位は156か国中120位と遅れ気味。また新型コロナウイルスの影響が女性に出ており、女性の自殺者が増えていることも大きな課題です。
こうした課題が記載されているということは、今後、成長戦略・具体の政策になっていく、という予告になっています。
経営陣の認知度を見ると、85%以上とこの一年で急速に高まってきました。
自発的なローカルレビューや国際的な自治体間協力も進んでいきます。具体的な8つの優先課題と主な取り組みについては以下参照下さい。
<SDGsに関する自発的国家レビュー(VNR)の概要より(2021年6月)>
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/vnr2021_00_Overview.pdf
自治体でのSDGsの取組みも進んできました。(富山県、北九州市、浜松市など)アワードも広がりが出ています。
<ジャパンSDGsアワード(外務省)>
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html
本当にこの一年での広がりはすごいと思います。
さて、「SDGs」は2030年までの目標ですから、残りあと8年です。
次の⽬標設定が何になるのかも重要な課題です。「Well-being」が次の⽬標になることがコンセンサスになりつつありますが、では何がWell-beingか、指標をどうするのか・・・OECD「より良い暮らし指標」をベースにという考え方もあります。OECD「より良い暮らし指標」をベースにという考え方もあります。
社会が変わり、お客様も変わり、では、トランスコスモスはこれからどうすべきなのか。
トランスコスモスの存在意義は?
皆さん自身は?
結局ここが問われてきますね。
皆さん自身が自分のこととしてどう考えるかが大切です。
今回はSDGsについて政府の方針を確認しながら理解を深めていきました。