[interview] TCIが協力する「ひとり親就労支援」 一人ひとりが働きがいのある未来へ!#目標1 #目標4 #目標8
みなさん、こんにちは。「トランスコスモスSDGs委員会オープン社内報」編集部のs子です。
早速ですが、みなさんは東京都が実施している「すてきみらい塾」をご存知ですか? これは、ひとり親家庭のより安定した就業を支援するため、ひとりひとりの希望や適性に応じて、目標設定からスキルアップ訓練、就職直後のアフターフォローまで、一貫して就業をサポートするもの。そして実はトランスコスモスはこの取り組みに賛同し、協力をしているんです!
今日はこの取り組みを担当している人財開発本部のおふたりに、どのような想いで活動をされているのかお話を伺いました。
スキルアップから就労までをサポート
――東京都の事業である「すてきみらい塾」には、どのような経緯で協力することになったのですか?
的場さん
もともとは、本部長の中尾が社外活動で困窮家庭の子どもの学習支援をする「NPO法人キッズドア」の方と知り合ったのがきっかけでした。勉強会に参加するなかで、ひとり親を支援するNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の方に「すてきみらい塾」へ参加のお声がけいただいたんです。
私たちの人財開発本部は、コンタクトセンター部門の採用から教育、そしてみなさんが活躍できるためのサポートを中心に行なっている組織ですから、「すてきみらい塾」の活動とも親和性がありました。
ーー具体的にはどんな支援をしているのですか?
的場さん
「すてきみらい塾」の全体の事業としては、スキルアップして安定した仕事に就きたいという、ひとり親の就労支援なのですが、エンパワーメント、ビジネススキル、キャリア形成などをサポートするプログラムがあるなかで、私たちはコールセンターのトレーニングを活用したスキルアップ訓練と、ご希望される方へのお仕事紹介という2つを担当しています。
ーー入口から出口までの支援なんですね! 取り組みがスタートしたばかりだと思いますが、課題などはありますか?
的場さん
ひとつは仕事のマッチングですね。私たちのコンタクトセンター事業は、比較的多くの働き方があるとはいえ、それぞれの家庭の事情やご要望に、すぐにマッチする条件の仕事を必ずご紹介できるとは限らないので。そしてもうひとつは、就業した後のことです。仕事をご紹介して終わりということではなくて、活躍するところまでをサポートするのが本来の理想かなと思っております。
中尾さん
就労支援の活動では、スキルアップ支援はできても出口をどうするか、つまり就職先をどのように見つけるのかというのは、女性の就労支援を行ってきた団体のみなさんが抱えていた課題でもありました。今回の事業は就業先まで支援するプロジェクトで、コールセンター事業はコロナ禍の不況でもたくさん仕事があり、今後も仕事が見込めるんだろうということで、私たちにお声がけいただいたという経緯もあります。ですから、私たちもお仕事をしっかりとご紹介した上で、継続的にスキルアップができるサポートもしていきたいなと思っております。スキルが上がればお給料も上がりますし、正社員への道もあります。さらにそれは、結果的に私たちの事業の価値を上げていくことにもつながるとも思っています。
コミュニケーションの力で豊かな地域社会の架け橋に
ーースキルとあわせて「自己肯定感」を上げていくことにも注力されているとのことですが、参加された皆さんにはどんな変化がありましたか?
的場さん
今回は、外資系のお客さま企業へ実際にコンタクトセンターのサービスを提供している部署とも協力して研修を行ったのですが、研修や、ロールプレイング研修などを通して、さまざまな成功体験を積んでいただくことができたと思います。アンケートにも「本当に参加して良かった」、「褒めてもらってすごく嬉しかった」という声をいただきました。
ーーSDGs視点ではいかがでしょうか?
的場さん
目標1の「貧困をなくそう」、目標4の「質の高い教育をみんなに」、そして目標8の「働きがいも経済成長も」につながると思います。スキルアップすることで彼女たちの収入も増やすことができ、結果、子どもの教育にも充てられる。お子さんがきちんとした教育を受けることで、貧困をなくすことにつながると。
中尾さん
先日、「すてきみらい塾」の開講式に参加したのですが、以前は飲食店で働いていて一定の収入があり、困ることはなかったのだけれど、世の中が急に変化して、仕事がなくなってしまったという方のスピーチがありました。そこで言われていたのは、子どもを育てていくためには、自分が変わってスキルアップしていかないといけないから参加した、ということでした。だれも予測していなかったことですから、改めて、企業として支援やバックアップしていきたいと思いましたね。
ーーもはや仕事という枠をも超えて活動されていますが、強い想いの源はどこにあるんでしょうか?
的場さん
私にも子どもがいて、小さい頃にはたくさんの人に協力していただきましたし、家族の介護や自分が病気になったときも、会社をはじめいろんな人たちにサポートしてもらった経験があります。お互い様ではないけれど、私も何かできたらなと。そしてもうひとつ、私たちコンタクトセンターのビジョンが、「コミュニケーションの力で豊かな地域社会の架け橋になる」なんです。これも大きな原動力のひとつですね。
中尾さん
姉がひとりで4人の子どもを育てていたこともあり、課題が身近でもあったんです。この活動はいわゆる主業務ではないなかで、的場もそうですが、社内の協力や連携がとても心強かったですね。ネガティブな反応は一切なく、今回の趣旨に賛同してくれる方が多くて、本当にたくさんの後押しをいただきました。
ーー「NPO法人キッズドア」が運営している、もうひとつの就労支援「わたしみらいプロジェクト」にも参加されているとのことですが、こちらはどのような関わり方をしているのですか?
中尾さん
「わたしみらいプロジェクト」は、3ヶ月間のオンライン講座による就労支援。例えば、メイクアップ講座や履歴書の書き方など、就労するために自信をつけてもらうプログラムで構成されています。私たちの仕事は未経験の方を一から育てるということも多いので、これまでに蓄積してきたノウハウを提供させていただいています。
たくさんのひとを巻き込んで、支援の輪を広げていきたい
ーー最後に、様々な支援や協力を通して見えてきた、今後の展望は?
中尾さん
将来的にはひとり親だけに限らず、どなたにとってもコールセンターでスキルアップもできて、継続して成長していけるという環境をつくっていけたらと思います。そのためには、まずは私たちの事業のことを知っていただくことですね。今回は東京都の事業ですが、継続的な活動として全国に広げていきたいと思います。
そして、トランスコスモスが、自分を変えるきっかけになれれば嬉しいですね。
的場さん
以前ニュースリリースを出したときに、他の部門の採用担当者から「いい取り組みですね。どんなことをやったの?」と、連絡をもらったことがありました。今回は、たまたま私たちのコンタクトセンターがきっかけですが、社内でのSDGsの取り組みを含めて、全社に広げるのはアリなのでは!?とも思っているんです。なので、頑張って社内認知を広めるところから頑張っているところ。今は、仲間を増やしている途中なんです。コンタクトセンターだけでなく、他の部署やお客さま企業も巻き込んで、受け入れ先の選択肢を増やせたらいいですね。
あともうひとつ、勉強会に参加したときに、行政の支援がわかりにくかったり、情報にアクセスしにくかったり、申請しづらいという意見も聞きました。私たちトランスコスモスの得意な分野でもあるので、国や自治体と一緒になって、必要な方に分かりやすい情報をパーソナライズされた形でタイムリーに提供していくという仕組みが作れたらいいなと。もっともっと巻きこんでいきたいですね!
時代に合わせて、働き方も変化するなか、トランスコスモスができることは無限大!おふたりのお話を聞いて、明るいみらいを描くことができました。「すてきみらい塾」への取り組みや、採用や関して興味のある部署の方はぜひ、お問合せくださいね!