[Interview ] トランスコスモスの「SDGs」的な取り組みってなんですか?“きっかけ”があるから会社は進化する!
みなさん、こんにちは。
「トランスコスモスSDGs委員会オープン社内報」編集部、小文字のs子です。
さて、以前お話したとおり、昨年(2020年)発足した「トランスコスモスSDGs委員会」ですが、いわゆる「SDGs」的な取り組みは、これまでも行われてきました。今回は執行役員の古原広行さんにこれまでの会社の取り組みや変遷を、高山智司事務局長と一緒に聞いてみたいと思います!
古原広行/本社管理総括 副責任者
トランスコスモス株式会社 執行役員 兼 本社管理総括管理本部長。経理・財務業務を経て、中国天津での大宇宙の設立に携わり、その後、アメリカシアトル子会社に9年弱駐在。帰国後、ダブルクリックKKの管理部門責任者として出向。出向終了後、管理本部にて総務部、IR推進部、ノーマライゼーション推進統括部を含む本社管理部門を管轄。
時代とともに求められることは変化する
s子
古原さんは、トランスコスモスは長いのですか?
古原
もう30年以上になりますね。二部上場のプロジェクトの辺りからですから。私が入社したときに社員は3000人くらいで、売り上げも300億ちょっと。今それが両方とも約10倍以上になりました。
s子
10倍とは!30年でずいぶん大きくなりましたね! 30年前と比べると、取り組む課題も変わってきたのではないでしょうか。
古原
そうですね、ずいぶん変わったと思います。30年前には、例えば今では企業の言葉として当たり前ですが「ガバナンス」「コンプライアンス」「SDGs」「ダイバーシティ」という言葉はありませんでしたから。
株主総会はウチの部署の担当なのですが、株主さんとの対話のなかで、「CSR」や「ESG」、近頃ですと「SDGs」というような、会社としての社会的責任を求められることも多くなり、「IR」の一貫としても取り組むようになりました。
s子
例えばどんなことが求められますか?
古原
「環境」や行政の雇用率不正申告問題等から「障がい者雇用」などの分かりやすいものは、特に求められる様に思います。
s子
そのあたりの意識は、欧米は進んでいるのではと思うのですが、古原さんはアメリカのシアトルの子会社に9年弱駐在されていたそうですね。そこでの経験も生かされたのではないでしょうか?
古原
そうですね。州によっては法律が違ってさまざまではありますが、会社のOffice設計においても車いすが通れる幅で設計しなくてはいけませんし、学校でも子どもには障がいのある子はサポートしましょうという教育が行われるなど、制度としてしっかりしている印象がありました。おそらくですが、差別があるがゆえにとても気をつかっていて、アメリカの場合、雇用に関しての差別については男女・年齢・人種・宗教等あらゆる面で差別に厳しいルールがあるんですよね。そういう文化に触れてきたという経験はたぶん役に立っていますね。障がい者の雇用もそうですし環境の問題とかも。
“きっかけ”を逃さず、社会に求められる会社へ
s子
いわゆる社会的責任への取り組みはこれまでも行なってきましたが、今求められる「SDGs」に当てはまるものも、たくさんありますよね?
古原
そうですね、たくさんあると思います!ただ、企業規模の拡大に伴い、事業部も多くなっていることもあり、各部署での取り組みなどの情報を細やかに吸い上げるということに関しては、あまりインフラは整っていない様に思います。でも聞いてみれば、それって「SDGs」のひとつだよね!というのは、本当にたくさんあると思います。今後は「SDGs委員会」や、このオープン社内報を活用し、認知が広まるといいですよね。一方で、環境マネジメントシステムに関する国際規格である「ISO14001」のようなものは、今後は今以上に会社全体として取り組む必要が出て来ていると感じています。
s子
例えばどのような取り組みを?
古原
「ISO14001」の認証をもらうために、まずは自社の電気、水道、紙というような、環境に関わる身近な課題からスタートしました。そしてもうひとつはビジネスです。我々はアウトソーサーなので、お客様自身が業務を行う以上に当社がやったほうがコストパフォーマンスは上がるという提案をし、業務を受注することで、間接的に環境への貢献になるというわけです。
高山
会社がある課題に取り組むきっかけは、やはりお客様側の取引条件だったりするんですか?あるいは上場企業ですからお役所から言われたりも?
古原
はい、高山さんのおっしゃる通り、お客様からの条件提示や役所からの指導もありました。あとは従業員のためにですね。「採用」ひとつとっても、会社としてちゃんと社会に貢献をしているほうがいいわけですしね。本当にいろんなきっかけがあると思います。
s子
「SDGs」もひとつのきっかけになりますか?
古原
そうですね、先ほども言いましたが、ちゃんとしていないと取引しないというお客様も出てきますから。
高山
私は営業の責任者でもあるのですが、今までだと「コストが削減できますよ」とか「これで売上は上がりますよ」などのアプローチをするんですけれども、今はそれ以外に「SDGs」が取引の中でよく出てくるキーワードになってきました。だから、営業の必要性からも「SDGs」への取り組みに力をいれなくてはと思うんですよね。
あとは、「ESG」の視点で企業を評価して投資するファンドがあるのですが、そこの評価が「SGDs」の17項目に分けたマークに結構近いんですよね。だから優良な投資家から投資を受ける株主になってもらうという意味でもすごく「SGDs」は大事なことだと思うんです。
>次回へつづく
次回は、トランスコスモスのこれまでの「SDGs」的な取り組みのなかでも、特に注目をあつめている「障がい者雇用」について、詳しくお話しを聞いてみたいと思います!