第11回SDGsオープンラボ:家族のあり方から考える多様性と持続可能な社会 ~家族イノベーション #目標1 #目標5 【前編】
みなさん、こんにちは!
トランスコスモス株式会社BPOS統括 事業推進本部 ITOSC統括部 兼 トランスコスモスSDGs委員会 編集員の和田達子と申します!
トランスコスモスのSDGs取組として毎週開催している「SDGsオープンラボ」ですが、特別講師として石山アンジュさんによるオンラインセミナー「家族イノベーション」が開催されました。その様子をお届けします!
石山アンジュ:1989年生まれ。シェアリングエコノミー協会事務局長として、規制緩和・政策推進・広報活動に従事。総務省地域情報化アドバイザーほか厚生労働省・経済産業省・総務省などの政府委員も多数務める。2018年10月ミレニアル世代のパブリックとイノベーターをつなぐシンクタンク一般社団法人Public Meets Innovationを設立。
「社会は変わってきているのに、家族ってあまり変わっている実感がないよね」
石山アンジュさん:
「家族イノベーション」は、ミレニアル世代のメンバーが集まって議論していたときに出てきた「社会は変わってきているのに、家族ってあまり変わっている実感がないよね」という素朴な疑問からスタートしました。
時代の変化とともに家族のあり方も変化し、皆さんそれぞれ育ってきたバックグラウンドが異なると思いますが、実際に社会を見てみると今でも「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のような昭和平成の家族モデルがあらゆる制度やビジネスに紐付いていますよね。
それをどう変えていけるか?
官民のミレニアル世代100人で考えて作りあげたのが「家族イノベーション」です。
ミレニアル政策ペーパー:PMIが定期的に発行しているミレニアル世代が感じる社会の違和感から未来のあるべき姿を提示し、政策、テクノロジー、文化・社会規範の3つの視点から現在求められているアクションや視点をまとめたスライドやホワイトペーパー。
https://pmi.or.jp/thinktank/millennial_paper/family/white_paper.pdf
https://pmi.or.jp/thinktank/millennial_paper/family/slide.pdf
100人いれば100通りの家族があってもいいんじゃない?
「家族イノベーション」を作成するにあたり「家族」に対する違和感や本音を集めたところ、様々な意見のなかでネガティブな意見も目立ちました。
その背景として、社会の変化に対して家族でいるための価値観や制度にギャップが生じているのだと思います。
どんなギャップが生じているかというと、第一に、昔ながらの家族像では支え合いができなくなっていることです。40年前と比較すると、共働き世帯が2倍に増え、専業主婦は2/3まで減少しています。また、一人暮らしが大幅に増え、ひとり親世帯や高齢者の単独世帯、そして貧困が顕著化しています。
さらに、「家族」への考え方が柔軟になっている背景があります。日本のLGBTは全体の約10%という調査結果もありますし、ある世論調査では同性婚について65%が賛成しています。
また、性的な役割分担、「男性は外で働き、女性は家で家事」という考え方に70%が共感しないというデータが出ています。
これらのデータから見えてくるのは、100人いれば100通りの家族があってもいいんじゃない?ということです。
●後編へ続く