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第24回SDGsオープンラボ:9月デジタル庁発足カウントダウン。自治体にもDXを~福島県磐梯町の取り組みを中心に~<ゲスト講師:自治体DX白書運営者/ 一般社団法人Publitech代表理事 菅原直敏様>

こんにちは、トランスコスモスSDGs委員会 オープン社内報 新人編集員のコニシです。

今回は、2021年8月19日(木)にオンライン形式で開催された、SDGsオープンラボの2021年度第24回目について報告します!

今回は30名の社員が参加しました。

テーマは「9月デジタル庁発足カウントダウン。9月デジタル庁発足カウントダウン。自治体にもDXを~福島県磐梯町の取り組みを中心に~」です。
今回は、自治体DX白書運営者一般社団法人パブリテック代表理事であり、福島県磐梯町CDO(最高デジタル責任者)、愛媛県デジタル総合戦略コーディネーターを務める菅原直敏さんをゲスト講師にお招きしました。

菅原さんは、地方自治体のデジタル変革の第一人者として活躍する一方、上記以外にも株式会社Public dots & Company 取締役、自治体DX白書共同編集委員長、一般社団法人Publitech代表理事、ソーシャルワーカー(社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士)など、自らを旅人と表現するほど様々な活動を行っています。

テーマにもある「自治体DX白書」は、電通グループと菅原さんが共同で制作しており、共同編集委員長として菅原さんのすべての知見が公開されています。
<自治体DX白書.com>
https://dxhakusho.com/
9月1日から発足されるデジタル庁に伴い、さらに注目すべきですね。

菅原さんがこのような活動を行う背景には、自分自身が自分らしく生きたい、という考えと、社会に余裕があるのならば誰もが自分らしく生きられる共生社会を作っていく、というミッションを持ち続けているからです。

その中でも、2019年に日本初の自治体CDOとしてデジタル変革を担当する行政幹部を務める福島県磐梯町での取組みを紹介します。

磐梯町は、総人口約3,400人の小さな町です。日本の多くの自治体がそうであるように、この町も少子高齢化、地域経済の停滞等、様々な課題に直面してきました。
しかし、これらの課題を解決し、価値を創造し、新しい世界観を構築するためには、国等からやってくる「ヒト・モノ・カネ」に大きく依存した地域経営のあり方では限界があると考えました。
そこで、近年一般化しているデジタル技術を第4の手段として活用することで、町民本位の新しい行政経営のモデルを実践しています。

<行政経営のモデル>

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参照URL)
https://dxhakusho.com/847/

基本理念として「何をしたいのか」というミッション・ヴィジョンから取り組み、まずは枠組みを作ることから始めました。磐梯町は、「誰もが自分らしく生きられる共生社会」というミッションと、「自分たちの子や孫たちが暮らし続けたい魅力あるまちづくり」というヴィジョンがあり、それを実現するためにデジタル変革に取り組みました。

<図版2:磐梯町におけるDXの思考方法>

にっち

引用URL)
https://www.town.bandai.fukushima.jp/uploaded/attachment/3450.pdf

そして、これらを実現するためには関わる人材のUI・UXを最高にすることが必要であると考え、全国各地の有識者にオンラインで審議会に参加してもらうことで、今まで得られなかった知見を議会審議に活かしています。

磐梯町のDXの沿革は、CDOの設置を皮切りに、総合計画をはじめとする諸計画の改正や、条例・要綱改正に基づくデジタル変革戦略室の設置及びデジタル変革戦略の策定等、土台づくりに1年以上費やしています。
全議員の議決を得るなど、方向性をしっかりと定めてから始めることが大切であり、このプロセスを怠ると途中で梯子を外されてしまう可能性があるからです。
さらに、組織文化を変えるためDX戦略の「什の掟」(行動規範)を定めることで、挑戦しやすい環境作りを行っています。この組織設計ができなければ、民間でも役場でもDXは難しい、と菅原さんはおっしゃっています。

<図版3:磐梯町DX戦略の「什の掟」>

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参考URL)
https://www.town.bandai.fukushima.jp/uploaded/library/bandai-dx-2.pdf

他にも、全国初のオンライン常任委員会を実施、ふるさと納税でデジタルマーケティングを行う、子育てをする女性議員が働きやすくするためにオンライン議会を行うなどの取組みも行っています。
そして、職員全員がテレワーク研修を受けるなど、誰一人取り残さない環境作りも行っています。

DXで最も大切なことは、「デジタル化を目的」とするのではなく、「目的のための手段としてデジタル技術を活用する」ことが大切であり、その中でも「誰のためのDXであるか」という見方が重要です。
そして、「デジタル技術は手段であって目的ではない」ということと「町民本位」という基本姿勢を徹底している磐梯町は、DXに対しての手本とも言えるでしょう。
この姿勢は我々にも通ずることであり、忘れてはならないのです。

今回は、SDGs目標の9.産業と技術革新の基盤をつくろう、11.住み続けられるまちづくりを、に深くかかわる内容を、自治体DXのキーマンである菅原さんにご講演いただきました!

<磐梯町 HP デジタル変革戦略室>
https://www.town.bandai.fukushima.jp/site/dx/

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